アオリイカの生態
アオリイカの特徴について、まとめてみます。
アオリイカのサイズ
胴長は約40-45cm。大きいものでは50cm以上、重さは6kg以上に達するものもいるそうです。
沿岸から沿岸域に生息するイカとしては大型の部類に入る。
アオリイカが食べているもの
アオリイカはフィッシュイーターで、エビなどの甲殻類・小魚などを触腕で掴んだ後、ゲソの奥に隠れている鋭い口で噛み砕いて食べるそうです。
エギ表面に巻かれた布が破れているのを見ると、噛む力はかなり強そうだと想像できます。
アオリイカの一生
まずアオリイカの寿命は1年で、年魚と言われています。
これは飼育データで明らかなのだそうな。
たった1年で、2kg、3kgに成長するのですから驚きです。
通常は深場に生息するが、春から夏にかけて産卵のため海岸近くの浅場にやってくる。
海藻や岩の隙間にマメの鞘のような寒天質の卵鞘を一ヶ所に固めて産卵する。
アオリイカが産卵を始める水温は17度前後で、20度~21度で最も盛んに産卵する。
エギングは、おもに大型個体が産卵のため浅場にやってくる春から夏にかけてが旬になりますが、地方によっては秋に浅場で成長した幼体を狙って漁獲する。
アオリイカの成長する速さは驚異的で、生後45日目ごろから1ヶ月に4cm以上、9ヶ月頃からは1ヶ月に15cm前後の速度で成長していく。
産卵を終えた親イカは夏になると寿命を迎えて皆死んでいく。
アオリイカの視覚
アオリイカの視力は、0.6〜0.7程度だと言われています。
魚は0.1前後なので、それに比べると6~7倍も視力が良いということになります。
アオリイカを捌いて目を取り出すと、非常に大きいことがわかります。
そして透明できれいな水晶体のようなものが入っていて、視力が良いのも納得です。
また、視力以外にも光やコントラストを敏感に感じ取るようです。但しカラーはあまり認識できないそうです。
そうなると、エギのカラー選択は大事になってきますね。
真っ暗な夜でも地味なカラーのエギで釣れたりするのはこういうことなんですね。
アオリイカの好奇心と警戒心
秋のアオリイカはとても好奇心が旺盛で、エギを見かけるとすぐに近づいてくるのだそうです。
大人になるにつれて警戒心も強くなり、エギが不自然な動きをするとすぐに見限ります。
とても能力が高い生物であることも知られているようです。
エギングでアオリイカを釣るのであれば、興味を持ってもらえるようなエギの動かし方が重要なポイントになりますね。
アオリイカの味
肉質は弾力性に富み、甘みがある。
遊離アミノ酸が国産のイカとしては最高水準であり、旨みが強い。
刺身、天ぷら、煮つけ、炒め物などで食されます。
国内で捕獲されるアオリイカは一般家庭に行き渡ることはほとんどなく、料理屋、料亭などで消費される高級品である。
エギングの醍醐味は、高級食材であるアオリイカを捕れたてで新鮮な状態で持ち帰れることですよね。家族へのお土産としても喜ばれます。
オスとメスの見分け方
斑文が白い筋状(横縞模様、横線状)なのが「オス」
斑文が丸い斑点状なのが「メス」
アオリイカはメスよりもオスの方が大型になる。
メスは大きくても胴長30cm前後まであるが、オスは40cmを超すのも珍しくない。
アオリイカが変色する仕組み
色素胞 (色素胞器官ともいう)と呼ばれる装置があって、オモクロームという褐色や黄色、赤色の色素を含んでおり、これが凝集したり、拡散したりして色が変わります。
筋繊維が収縮すると、色素を含む弾性袋は扁平に引き伸ばされます。すなわち色素袋は扁平にはなりますが、色素を含む面積は格段と増大し、その部分の皮膚は色素の色が強く出ます。
筋が弛緩状態になると、色素袋は厚みがある元の状態にもどり、オモクロームは集まった状態(凝集状態)になります。 そして、体色は白化するのです。
アオリイカを絞める(神経を切る)と白くなるのは、その色素胞が一気に縮むことで白くなります。